試験前のマイラボ

高校でも大学でも学生さんにとって試験前は試験勉強に追われるのが常でしょうか。
ちょうど来週は、FIRSTもクォーターA期の試験があるので、学生さんは土日にもかかわらず勉強中。

勉強
(勉強の邪魔にならないよう、そっと撮影させてもらいました)

一般の大学の試験は、前期と後期の期末にそれぞれ行われますが、FIRSTでは年に4回試験があるクォーター制(4学期制)が採用されています。「えっ、年に4回も試験?」と、ぞっと思うかも知れませんが、4回に分けた方が試験勉強する科目数が分散するということで学生さんには好評だったりもします。

そもそも、クォーター制とはどんな仕組みなのか説明しましょう。

一般的な大学の授業は、週に1回の講義を15週受けることとなります。前期、後期ともに15週ずつあって、前期末、後期末に試験があるわけです。一方、クォーター制では週に2回の講義を7~8週かけて集中して行うわけです。週に2回あるので半分の期間で終わるんですね。そのため、FIRSTではA期、B期、C期、D期の4つの期があるんです。

なぜ、他の大学と違うそんな変わったしくみを取り入れているのか?
その理由はまた後日お話ししますね。


夜のキャンパス

FIRSTは、神戸空港行きのポートライナーに乗ると「先端医療センター前駅」と「ポートアイランド南駅」の間にあり、ポートライナーから建物の外観を確認ことができます。

その外観はとても特徴的で、L字の建物の間に大きな地球のオブジェが備え付けられています。我々も通勤、通学でポートライナーに乗っていると、神戸空港へ向かう、もしくは、神戸空港から帰る乗客の方が、「あれっ、あの地球は何?」という声を聞くことも多くあります。見た感じでは、一般の人にとって見れば大学らしさがないのかもしれません。逆に言えば、初めてこのキャンパスを訪問する人にとっては、一目でわかるわかりやすい建物ではないかと思います。

キャンパスの昼間の姿は、もっぱら地球だけが目立つのですが、夜になるとその趣は多少かわります。下の写真は夜のキャンパスの外観です。地球がきれいにライトアップされていますが、両サイドも何やらライトアップされています。(余談ですが、このきれいな照明によって、ポートアイランドキャンパスは2010年度の北米照明学会賞の屋外照明部門優秀賞を受賞しました)

夜キャンパス1

目を凝らしていくと、地球の左右にライトアップされているのは2つの巨大モニュメントであることがわかります。左側は、元素記号がらせん状に配置されており、右側には巨大なDNA模型があります(下には拡大図があります)。FIRSTでは、生命(生物)と化学が融合した新しいテクノロジーを学ぶことをコンセプトとしており、その象徴となるモニュメントが建物の左右に配置されているんです。

夜キャンパス2夜キャンパス3

皆さんもポートライナーに乗られる際には、キャンパスの昼の顔と夜の顔を是非一度ご覧いただければと思います。昼も特徴的な外観ですが、特に夜はきれいに見えると思いますよ。

(なお、上記の写真は昨年度に撮影したものであり、現在は節電のためライトアップは行っておりません。また、ライトアップされるようになればご報告したいと思います)


中学校の先生、研究生になる

今年度からFIRSTで研究生をしている松井紀子さんは、中学校の理科の先生です。一週間のうち、2日間は中学校で教鞭をとられ、3日間はFIRSTで実験されています。このような「二足のわらじ」でがんばっている松井さんに話を伺ってきました。

ちなみに研究生というのは、学生とは違って単位は取らないけど(大学院の課程を修了したりするわけではないけど)、大学に籍を置いて研究をする方々のことをいいます。
 
nmatsui

Q 昨年までは中学校の先生をしていらっしゃったんですよね?
A. はい、昨年まで兵庫県内の中学校に勤めていました。ただ、大学を卒業するときに卒業研究を履修しなかったので、卒業後もそのことがずっと心残りだったんです。生徒に実験の話をするときも、体験談を話すことができませんし。

Q. それで、研究生になろうと思われたんですね。大きな決断ですね。研究室はどうやって選ばれたんですか?
A. インターネットでFIRSTのホームページを見ていて、バイオ計測化学研究室(臼井研)の名前にまずひかれました。分析関係に興味があったので。

Q. そのあと臼井先生から研究の話を直接聞かれて、決断したんですね。
A. はい。難しそう、というのが第一印象でした。でも、身近なアミノ酸を使う実験だったので、おもしろそうだな、と。

Q. ご自身のことをどんな先生だと思っていますか?
A. とにかく、生徒を楽しませて、考えさせるのが大好きなんです。実験を見せる授業もたくさんやっていて、喜んでくれたり、わかりやすいと言ってもらえると、嬉しくてとてもやりがいがあります。

Q. きっと、人気の先生なんでしょうね! でも、中学校で教えながら研究をする、というのは大変でしょう?
A. はい。研究は初めてなので戸惑うことばっかりで。はじめは研究生だけに専念するのでもいいかなと思ったんですが、中学校の方から誘っていただいて。
 
Q. やっぱり人気の先生なんですよ!
A. いえいえ(笑)。

Q. 最後に、実際に研究生活を体験してみての感想は?
A. 大変ですが、新しいことを知るのは、やっぱり楽しいですね。

そうですか。それはよかった。研究成果ももちろんですが、生徒さんたちに話したり見せたりするのによい話題や教材が見つかるといいですね!

キャッチアップ・セミナー

先日、「構造有機化学」という科目のキャッチアップセミナーが開かれました。

catchup1
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(キャッチアップセミナーの様子)

キャッチアップセミナーというのは授業時間外セミナーで、授業形式であったり、演習形式であったり、質疑応答形式であったりと、いろいろなかたちで行われます。(今回はセミナーは、授業+演習+質疑応答のミックス形式で行われたようです。)

なぜ、このようなセミナーがあるのか?

授業をやっていると「理解できている学生とできていない学生の差がつき始めている」と感じることがあります。また、「ここは絶対に外せない大事なポイントなのに、何人か、完全に理解できなかった学生がいる。まずい。」と感じることがあります。でも、そのようなときに、授業の進度やレベルを落としすぎると、逆に「内容が易しすぎてつまらない」と感じる学生が出てきてしまいます。

また、FIRSTの入試は、理科1科目選択(生物か化学を選択)となっていますが、その一方で、1年生前期のカリキュラムは、ナノからバイオまで全分野を一通り学ぶことになっています(大学で自分がよく知らない分野にも興味をもってもらうためです)。当然、レギュラーの授業だけでは、「得意な人」から「初学者」まで対応することはできません。そこで、キャッチアップセミナーの開催となるわけです。

「早い話が補習授業ね。」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一概にそうとも言えません。もちろん、高校のときから苦手だった部分を立て直したり、授業でわからなかった部分の理解を深めたり、ということが中心ですが、一つ理解できると一気に理解が進んで授業を追い越してしまったり、「余談だけど・・・」といいながら、その分野に関連する最新の研究動向や、これを学ぶと将来どのように仕事に活かせるかなどの情報を教員が話しだしたりと、内容は意外に先進的なことも多いのです。

キャッチアップセミナーのような授業時間外セミナーは自由参加ですが、せっかくのFIRSTのサービスですから、在校生のみなさんは積極的に利用してくださいね。

ちなみにキャチップセミナーという名前の由来は・・・・。
ケーブルテレビ番組のドラマなどでよくありますよね。放送の最初の何回かは見逃したけど、途中から興味をもって見始める人向けの、一斉放送。その名前(キャッチアップ!○○ ← ドラマ名)から、ヒントをいただきました。(Catch Up ! = 追いつけ!)


甲南90周年栄誉スカラシップ

甲南大学の創立者は、平生釟三郎先生です。甲南幼稚園、甲南小学校、甲南中学校・高等学校、甲南大学、甲南病院を設立され、広田弘毅内閣では文部科学大臣も歴任されています。

学園創立90 周年記念事業募金の「人物教育率先」創立者平生釟三郎記念教育振興事業の寄付金を基に創設され、本学の学生を対象に、人物(人格・学業・文化・社会貢献等)、スポーツ、国際交流の諸分野において、旺盛な意欲、活動力を喚起涵養し、もって人物教育の率先を図ることを目的に作られた奨学金です。

今年は、FIRST2年生の吉田 将敏 君が「リジョナル栄誉奨学金」に採択されたそうです。
吉田君は三重県出身で、神戸市内で一人暮らしをしながら、FIRSTで学んでいる学生さんです。

ちなみにリジョナル栄誉奨学金は、地方出身で学業に秀でた学部学生が申請し、審査の結果、与えられる奨学金です。今までの努力が評価されたんですね、おめでとうございます。

この調子で、これからも一生懸命頑張ってください!

吉田