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第3回サイエンスインカレ

ブログの更新を怠っていましたので、報告がすっかり遅くなってしまいましたが、今年もFIRSTから文部科学省主催のサイエンス・インカレへ学生さんが出場しました。

出場したのは、3年生の吉岡直哉君です。
卒業研究に該当しない部門の生物系へ申請し、発表の機会を得ました。
発表タイトルは、「バイオエタノールの実用化に向けたセルラーゼ活性化技術の開発」でした。

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緊張した面持ちでしたが、発表ではたくさんの方がブースへ訪れ、活発なディスカッションが行われていました。あいにく、受賞には至りませんでしたが、いい経験となったようです。

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来年、再来年も続いて欲しいですね。


研究室取材 〜川上純司先生〜

記念すべき第一回の取材は、川上純司先生の研究室です!

 

川上先生は遺伝子薬学を専門として研究されており、薬理学や遺伝子工学・バイオテクノロジーなどの科目を担当されています。気さくで明るい性格のため、学生とすぐに打ち解ける先生です。テスト前にはキャッチアップセミナーを開き、丁寧に分かるまで付き合ってくれます。

 

そんな川上先生へ取材する日に私は学生証を家に忘れ、武本さんは最後の打ち合わせの集合時間に10分遅刻し、須賀さんはカメラマンなのにカメラを忘れました。カメラがないカメラマンって何ですか?

数々のトラブルをなんとか乗り越え、やっと川上研へ…!

 

全員「失礼しまーす!」

川上先生「はーい」

 

ではでは、早速取材開始!

川上

 

武本「まず、先生の研究のコンセプトって何ですか?」

川上「コンセプトは薬学です。まず、”薬が効く”とは、生体内で生体分子(タンパク質など)に化合物(薬)が結合して働きかけることやけど、それは薬理学の授業で習ったやろ?」

 

武本「は、はい…ハハ」(なぜか弱々しく返事)

川上「自分は薬学の本質を分子同士の相互作用(物質がくっついたり、離れたりすること)だと考えていて、まずこの相互作用を定量化しようとしています。」

武本「定量化…?」

 

相互作用を定量化するって言葉は難しく感じますよね。例えば物質A,Bがあるとき、物質Aに物質Bがどれだけ強く結合するかを数値(エネルギー値、平衡定数、反応速度などなど)として扱えるようにするという意味だと思います。(あいまい)

 

川上「どんな実験でも適用できる数字をデータ化したい。そして、そのデータから良い薬(特異性の高い薬)を作るための情報を研究室から提供することが研究の目的です。」

武本「ハハ…」(難しくなって笑っている)

 

特異性も、よく耳にする言葉です。なぜ特異性が高いほうがいいのでしょうか?

まず、特異性が高いとは、例えば物質Aは物質Bにしか相互作用しないということをいいます。逆に何でもかんでも結合したりする物質は特異性が低い(非特異
的)のです。薬が生体のあちこちに結合してしまうのは、副作用の原因になるため、薬には高い特異性が必要なのです。ある分子と分子の結合の強さや特異性を
知るため、数値化したデータを指標にできるよう先生は研究しているのだと思います。(あいまい)

 

須賀「その情報をどこかの企業に売るのですか(笑)」

須賀さん、お金に汚いと思われますよ!実際に汚いと思うけど!

川上「売らんわ」

論文として色んな人に情報を提供したいとおっしゃられていました。聞きましたか、須賀さん。

 

武本「具体的にどんな研究を?」

川上「どんな実験系でも利用できる研究データを出すことが目的だから、いろんな実験をやっています。まあ、1つ例を出せば、タンパク質と核酸(DNAや RNA)間での相互作用を定量化するという実験があります。タンパク質と核酸が相互作用するとき、どこにどんな官能基があれば結合力が強くなるか、特異性
が高くなるか、こんなこと誰も知りません。でも、パラメータがあればある程度予測できる。それを作るための実験ですね。」

 

武本「その研究の展望・可能性は?」

川上「そういった基礎研究を繰り返すことで、どんな実験にも適用できる数値を出せれば、薬を作ることが容易になると考えています。創薬の知識が少ない人で
も、標的の物質に結合できる化合物を構造からだいたい設計できる。そうすると薬を開発する時間が格段に短くなると考えています。」

 

武本「短くなるとどのようなことがあるのですか?」

川上「コスト削減に繋がります。お薬を作るには、お金がとてもかかります。会社がやっていくには、たくさん患者がいる病気の薬を創らなくてはいけません。でも、そうしたら患者数が少ない病気の薬は創られなくなりますよね?」

 

武本「それは、その病気になった人は困りますよね。」

川上「でしょ?もし、パラメータによって薬を創ることが簡単になれば、そういった方々のためになると思います。」

武本「なるほど!」

 

先生の研究についてはここまで。ここからは、武本さんや須賀さんが質問をしていきます。

武本「最近iPS細胞が話題になっていますよね。もし、iPS細胞が医療において活躍するようになったら薬の立ち位置ってどうなるのでしょうか?」

 

さすが武本さん、今話題のiPS細胞を挙げてくるとは。とても記事にしやすいです。

 

川上「特に変わらないと思う。どんな細胞にも分化できるiPS細胞は、再生不可能とされた器官の再生が可能で、失われたものを取り戻すことができる。それ に対して薬は、異常になっている状態を、平常に戻すという役割を持っている。この2つはコンセプトが根本から違うから、別々に進歩していくと思う。ただ、 iPS細胞は自分由来の細胞から作られているから、免疫系の攻撃を受けない。それを活かして移植に利用されたら、免疫抑制剤を飲まなくて済むなんてことは
あるだろうから、全く関係なくはないけど。」

武本「ああ、そうか」

 

須賀「大学で勉強するようになって、高校とのギャップを強く感じます…。高校の時は、物理でのこういう勉強、化学でのこういう勉強って分野をしっかり分けて学んで、別のことと考えていました。でも、大学に入ったら物理とか化学とか生物とかそんな枠組みが全くなくて。」

川上「枠組みなんて大学に入ったらなくなってしまうからね。大学の勉強や、研究には色んな分野の知識が必要になる。あんまり分野に捕らわれず、ひろーく勉強したらいいよ。あ、こういうこと高校生にも知ってもらいたいから記事に書いてよ。」

 

書きました。

高校までの勉強って、便宜的に決められた枠組みの中で勉強している感じがありますね。それに比べ、大学は興味あることを知るためには広い知識も必要になっ
てきます。大変そうにも感じますが、世界が広がってとても楽しいとも思えます。せっかく大学に入ったんだから、思いっきり色んな学問に触れるのもキャンパ
スライフのまたひとつの楽しみ方ではないでしょうか。


次回予告

さーて、次回のラボ取材は…?

武本です。取材ってとても大変なことがわかってきました。会話は続かないし、シンプルに説明をするのもとても難しいです。早く上手に取材したいです。さて次回は、「三好先生に突撃取材」「武本、笑ってごまかす」「カメラ連射と先生のキメ顔」の3本です。

お楽しみに!


研究室取材 〜企画が通るまで〜

私たちが普段過ごすマイラボ。そのすぐ隣には先生方が研究されている研究室があります。つまり、私たちFIRSTの学生は、いつでも研究室というプロの世界を覗くことができるのです。しかし、ここでどのような研究が行われているのか、FIRSTで2年も過ごしたにもかかわらず私はよく知りませんでした。

あまりにも先生方の研究内容について知らなさすぎではないか…? それではFIRSTの学生として、あまりにも勿体無い。ぜひ知っておかねば! 

さらに、せっかく調べるのであれば、調べた先生方の研究内容を高校生や保護者の皆さんにも知ってもらいたい!ということで私は先生方の研究室を取材して回ることを計画したのです。

私は暇そ…、いえ、協力的な武本さんと須賀さんに協力を依頼しました。もちろん彼女たちは二つ返事で了承してくれました。さらに先生方に許可を得ることにも成功し、早速取材へ…!と思っていたのですが、予備知識のないまま押しかけるなどという無礼なことはできません! さらに、

「君たち、1回だけの取材できちんとした記事が書けるの?」

というK先生のご尤もすぎるツッコミも頂いたので、時間をかけてしっかり調べて、皆さんに伝えられる良い記事を完成させようと考えています。記事にするまで少し時間がかかるかもしれませんが、必ず皆さんのお役に立てる情報を配信します!
 期待して待っていてください。

前フリが長くなりましたが、研究室取材をする心強い取材メンバーを紹介します。

まず、インタビュアーとして頑張ってくれる武本さんです! 武本さんは独特の雰囲気をもっていて、どんな人にも親しまれる「愛されキャラ」です。そんなFIRSTの人気者である武本さんには、インタビュアーという取材の顔になってもらいたいと思っています。そして、取材の様子をカメラ撮影してくれる須賀さんです。須賀さんは積極的な性格を持ち、これまでに摂津祭の模擬店の出店でFIRSTの代表としてみんなを引っ張るなど、いろいろな場面で活躍してきた人です。

そんな二人に意気込みを聞きました!

武本

「今回の企画でインタビュアーをやらせて頂く二回生の武本紋佳といいます。この取材を通して先生方の研究内容や研究に対する熱い思いなど、また普段聞けないことまで聞き出せるように頑張りたいと思っています!!皆さん、更新を楽しみにお待ちください。」

須賀

「はじめまして、二回生の須賀ゆかりです。度々ブログにも登場している私ですが、今回はインタビュアーの影となって、取材内容を分かりやすく伝えられるシーンを撮影し、記事と共に皆さんにお届けしてまいります。みなさん、ぜひご覧下さい。」

冨田

そして、最後に私が、記録担当の冨田恵麗沙です。武本さんの取材した内容を、須賀さんが撮影した取材風景とともに、わかりやすく、そして、楽しく伝えたいと思います。拙い部分も多々あるかとは思いますが、どうぞおつきあいください。

そんな3人で、これから研究室取材記事を作成していきますので、どうぞよろしくお願いします!


ただいま学会期間中

昨日から25日までの4日間、社団法人日本化学会の春季年会が開催されています。いわゆる、「学会」とよばれるもので、教員や学生が研究成果を発表します。日本化学会の年会は、理系の学会の中では、最も規模が大きいのではないでしょうか。FIRSTは生命化学科ですから、FIRSTの学生も多数発表する予定です。

ポスター
(学会を想定して発表練習を繰り返す中堀くん)

一般の方は、学会なんて自分には関係ないと思われるでしょうが、実は、市民講座や実験講座といった一般の方や中高生・子供向けのプログラムもいろいろ用意されているんですよ。お近くに大きな大学がある方は、チェックされてみてはいかがでしょうか。

ところで、今年の会場は立命館大学草津キャンパス。 

今週のある日。夜10時。
学会の準備に疲れたある学生のつぶやき。
「今年は滋賀県か・・・。何か、滋賀県でおいしいもの、あったっけ?」

学会発表の後においしいものを食べよう、なんて不純な動機ではありますが、それも楽しみの一つにして余計にがんばってくれればそれで良し。 

よし、うちの研究室の学生には、発表が首尾よく終わったら、何か滋賀名物をごちそうしよう。

鮒寿司かな!?


サイエンス・インカレ (幕張メッセ)

3月2日、3日と千葉の幕張メッセで文部科学省が主催するサイエンス・インカレが開催されました。
FIRSTからも、4年生の勢旗君、高木さんが出場し、研究成果を発表してきました。

インカレ1

会場には、参加者や審査員(全国の大学教員)、企業関係者に加え、一般の参加者も多く集まり、その中で活発な議論が繰り広げられていました。

勢旗君、髙木さんも、自分たちの研究成果を堂々と発表をしていましたが、惜しくも入賞には至りませんでした。

閉会の挨拶で「ここにいる参加者の多くは、このサイエンスインカレを目指して頑張ってきたと思う。今年度の大会はこれで終わりとなるが、次代を担う研究者として、皆さんは新しいスタートに立っている。これで終わりと思わず、これからも頑張り続けてほしい」という話がありました。終わりを”終わり”と捉えるか”始まり”と捉えるかで、その人の今後の人生は大きく変わるはずで、とてもいい話だと思って聞いておりました。

この大会への参加を通じて培った様々な経験を、二人も世界に羽ばたく研究者としての新しいスタートを踏み出していって欲しいですね。

インカレ5
インカレ3

(勢旗君の発表の様子)

インカレ2
インカレ4

(髙木さんの発表の様子)