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これも実験の一コマです

マイラボの一角にあるガラス張りのミーティングルームにて。

ゼミの風景でしょうか?

Maeshimon

いえ、これは「前試問」といって、学生実験(授業)の一コマなんです。

実験の授業というと、手を動かす、何か、テクニック的なものを身につけるものと思われる方が多いかもしれませんが、実際には、それは一部にしかすぎません。

実験を通じて身につけること、それは文献調査力、計画力、観察力、そしてもちろん実験技術からレポートの書き方まで、それはたくさんあるのですが、そのいずれにとっても基礎となる大切なことが、「原理」を理解することです。

原理の学習を通じて教科書的な知識がより深く身につくということもありますが、それだけではありません。

原理を知らないと、うまく実験できないのです。

 

例えば・・・

試薬Aを試薬Bに加えるのか?

試薬Bを試薬Aに加えるのか?

 

たったこれだけの違いで結果が大きく変わることがあります。実験の原理を知らないと、自分で考えて正しく判断することができません。

「先生の指示が『AをBに加えて』だったから・・・」

というのでは、次もやはり自分で判断することはできませんね。先生に言われた通りに手を動かしているだけでは、だめなんですね。

 

そこで、実験の前に原理を徹底的に理解する、さらに、そういう習慣を身につける、ということを目的として、「前試問」が行なわれているわけです。

少人数教育を特徴とするフロンティアサイエンス学部(FIRST)ならではの教育メソッドですね。

なお、「前試問」は実験の前日までに、授業時間外に行われています。私は個人的に、これを、「将来、社会に出たら、『仕事』の前にどれだけ準備をしておくかで『仕事』の質に差が出るんだ」ということを学生たちに感じとってもらうため、と理解しています。

 

 


神戸ハーバーランドumieで実験教室&展示を行います

8月19日(土)に、神戸ハーバーランドumie(ウミエ)で、

『ワークショップ(実験教室)』&『展示(蛍光色素を光らせてみよう)』

を行います!

 

このイベントは、小さなお子さんのいらっしゃるご家族づれを対象にした、

神戸医療産業都市のPRイベント『けーびっくり!ランド』

の一環として実施。

 

ちなみに「けーびっくり」というのは、

神戸医療産業都市(ケービック (KBIC) = KOBE Biomedical Innovation Cluster)

に掛けたネーミングです。

 

では、われわれ甲南大学フロンティアサイエンス学部(FIRST)のイベント内容を簡単に紹介します!

(内容は変更になる場合があります。)

 

『ワークショップ(実験教室)』

小学生対象ですので、高校生・受験生のみなさんにはご参加いただけませんが、小学生の妹さんや弟さんがいらっしゃったら、保護者としてぜひどうぞ。

35804966 - demonstration of full ph scale in test tubes in a laboratory

(画像はイメージです。)

「フロンティアサイエンス学部の先生・学生と一緒に、実験をしよう! 色がいろいろ変わる、楽しい実験を用意しています。色素を使っていろいろなものの性質を調べたり、絵を描いたりします。勝手に色が変わる魔法の色素も!?」

10時から17時まで毎時0分開始で、所要時間は約30分です。当日、現地での参加申し込みが必要になります。

 

『展示(蛍光色素を光らせてみよう)』

こちらはどなたでもお楽しみいただけます。医療診断などに役立つ蛍光色素に、実際に紫外線ランプを当てて、光る様子をご覧頂けます。きれいに光る色素を見るだけでも楽しいですし、高校生・受験生の方なら、診断の原理に関する知識も。

Fluorescence_Fotor

(画像はイメージです。)

「がん細胞を見つけたり、アルツハイマー病を症状が出る前に診断したり・・・、FIRSTの研究テーマに深く関係する『蛍光色素』を展示しています。きれいな蛍光を見ながら、化学と医療診断の関わりの最前線に触れてみてください。」

 

みなさんのご参加をお待ちしています。

なお、会場は、先日『名物の「巨大からくり」復活』というニュースで話題になった、神戸ハーバーランドumie(ウミエ)のセンターストリートです。


今週は七夕

今週は七夕ですね。

甲南大学生協ポートアイランドキャンパス店では、七夕の短冊(願い事)を募集中です。

 

カラフルできれいな短冊ですが、本来は赤・青・黄・白・黒(紫)の5色で、これは中国の陰陽五行説(木・火・土・金・水)に基づいているそうです。

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面白いことにこのような五元素論は世界各地にあって、ほとんど同じなんですが微妙に違うんですね。

バビロニア・・・wind・fire・earth・sea・sky

中世錬金術・・・air・fire・water・earth・aether・(sulfur)・(mercury)・(salt)

古代ギリシャ・・air・water・fire・earth・aether

ヒンズー教/仏教・・・wind (air)・water・fire・earth・Akasha

日本・・・・・・地・水・火・風・空(くう)

 

中国の五行説はちょっと違いますが、上の五元素の共通部分は、

四元素・・・・wind (air)・water・fire・earth

ですね。もう10年位くらい前になりますが、ダン・ブラウン著の小説「天使と悪魔」でも事件を解決する鍵になっていました。

あと、これも古すぎて学生さんは誰も知らないと思いますが、「September」という曲で有名なアメリカのR&Bバンド「Earth, Wind & Fire」のバンド名の由来でもあります。

38907768 - flat design element icons, with long shadow

そして5番目の元素は、どれも「虚空」「空間」「天空」のような意味なのも面白いですね。ちなみに、aetherは化学物質名のエーテルの語源でもあります。

仏教では、上の五つ(五大)にもう一つ加えて六大というのも後に生まれたそうです。

「万物の祖」とされるそれは何でしょう?

 

「識」です。

 

「知識」ではなくて「認識」の「識」です。

(ちなみに「知識」は「認識の成果」です。)

辞書によると「物事を区別して知る。見分ける。また、その心の動き・能力。」・・・

・・・というわけで、学生の皆さん、大学での勉強は・・・。もう十分ですよね。

 

Tanabata_Fotor

さて、話は戻って七夕の短冊。

昨年は、友達のために “とても本人が書けないような恥ずかしい願い事” を代理で書いて飾ってあげるという、親切行為がありましてね。一部で大変盛り上がりました。

あくまでも友達のためを思っての行動ですが、本人は結構ダメージを受けていましたので、学生の皆さん、今年は絶対にやらないように。特に、先生の替え玉になって短冊を出すとかは、絶対にだめですよ。

絶対やで。


『ファースト先生が勧める渾身の○◯シリーズ!』(2)曲がったギター【番外編】

 

みなさんこんにちは。

この前は学部長が送る特別音楽講座で終わってしまいました。

眠くならずにちゃんと読んでいただけましたか?

今回は番外編、学部長~ギターと出会う~です。恐らく!?難しいお話はでないはず!

ナゾが多い!?藤井先生のレポート、要チェケラですよ☆g7

N:先生はいつからギターをしているんですか?

先生:中1のときです。家業のアルバイトにきていたお兄さんからギターをもらったのがキッカケでした。

N:中1!?そのころのわたしは虫取りに夢中でした・・・独学ですか?

先生:そうですね、本を買って勉強したり、教えてもらったりと様々です。

N:ギターはずーっとされているんですか??

先生:中高はバレーボール部に所属していたので、趣味で弾いていました。

N:え!?バレーボールですか!?しかも中高??

(((話が脱線してしまいそうなN・・・)))

先生:そうですよ。しかも中高です。バレー部でバンドを組んで文化祭とかのステージに立ってました。当時はエレキギターでしたね。

N:すごい!本格的ですね!大学時代は??

先生:部活動とかには入っていませんでしたが、バンドで弾いてくれないかと頼まれてベースをしたりはしました。

N:わぁ!ベースも!ほかに弾ける楽器はありますか?

先生:アコースティックギターももちろんですし、ベース、ウクレレ・・・

N:たくさんですね!そういえば、ギターといってもたくさん種類がありますね。

現在はクラシックギターを・・・ということですが、なにかキッカケがあったのでしょうか。

先生:手が小さい方なので、ギターをしていると得意・不得意のコードがありました。

が!ある日雑誌の中でクラシックギターリストの村治佳織さんの手のひらの大きさが掲載されていました。

それに重ねてみると、なんと同じぐらいの手のひらで!もうこれは言い訳できない!ということで村治さんと同じのクラシックギターを始めました。

N:たしかに、クラシックギターの方がコロンとしていて小さいような???

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先生:小さいですね。

オフ会のようなものに参加してギターが大好きな人たちと遠方まで行って有名なギター制作者の工房を訪ねたりしてました。右手で持っている方が東京で作ってもらったものです。

今日ご紹介したギターも、丹波篠山のギター制作家の手になるもので、工房にも何度かお邪魔したことがありますよ。

N:行動力がすごいです!いま練習中の曲とかはありますか?

先生:バッハの『リュート組曲BWV1006a』が弾ければいいなと思っています。(下町育ちのNのために、少し演奏してくださいました)

N:よく王族のテレビとかでBGMになっているやつですね!

先生:最後に、ちょっとした豆知識を教えましょう。

N:そうゆうの大好きです!

先生:ギターって、同じ種類同士を並べると、パッと見たときに違いが分かりにくいですよね?

N:たしかに、ギターの形って全部似ていますし、違いがあまりわかりません。

先生:この上の部分、わかりますか?

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先生:これはヘッドと言って、ギターの作成者によって違ったりします。ギターの個性はここで出すことが多いんですよ。

N:わぁ!他のものと全然ちがいますね!

作る人によって違うと言うことは、このヘッドのギターはAさんだと分かる様にもなっているということですか?

先生:そうです。簡単に言うと、ヘッドさえ見れば誰のギターなのか、誰が作ったか分かったりもしますよ。

N:こんなところに個性が表れてるんですね!

先生:そうです。ギターにも個性があって音だったり素材だったり、1つ1つ微妙に違っていて、それも面白いんですよ。

N:なるほど。個性を尊重する甲南大学の教育方針となんだか似ていますね!(むりやり)

(個性を尊重する甲南大学の次回のオープンキャンパスは7/16!詳しくはコチラ→甲南Ch.)

 

~ここで対談は終了~

藤井先生は登山にもよく行かれているので、今回は登山グッズかな!?と目論みを立てていたのですが、外れてしまいました。

バレー、ギター、登山、お酒・・・なんでも詳しくて多趣味な先生。

ファーストの皆さんは、今回は藤井先生のちょっと意外?な一面を見れたのではないでしょうか。

藤井先生、ご協力ありがとうございました^^


夏期オープンキャンパス 実験体験講座のご案内(2)

前回に引き続き、夏のオープンキャンパスで実施する実験体験講座のご紹介。今回は『化学テーマ』です。

 

さて、ビーカーに水が入っています。

その水にグルコース(ブドウ糖)が溶けているかどうかを、機械・装置は使わずに調べなさい、と言われたらあなたはどうしますか?

45812061 - lab flask on white background

 

舐めてみる? 正解。

においを嗅いでみる? うーん、グルコースは無臭ですね、残念。

水を蒸発させて固体が残るかどうか確かめる? 正解。

指につけてねちゃつくかどうか調べる? 濃ければわかりそうですね。

 

これらはいずれも、五感に頼った方法ですね。非科学的な感じがするかもしれませんが、五感はとても優れたセンサーなので、どれもすばらしい方法です。

ただ、固体が残ったり粘性が高かったりしても、それがグルコースだと断定することはできません。

また、触ったり舐めてみたりするのは、危険を伴う可能性がありますので、できれば目で見るだけで判断したいところです。

化学が得意な方は「フェーリング反応」「銀鏡反応」など、見た目で判断できるにわかりやすい変化が起こる反応を思いつかれたかもしれません。

ただ、これらの反応も・・・グルコースの還元性を利用しているので、変化が起こったとしても、水に溶けているのがグルコースなのか他の還元性物質なのかは判断ができません。

そこで、酵素です。

酵素は基質特異性といって、特定の物質(基質)とのみ反応するという性質をもっています。この性質を利用して、特定の物質(基質)があるかどうか、その濃度はどのくらいか、を調べることができます。

つまり、酵素に「色がつく」反応をやらせてみれば、「色がつけばグルコース(基質)がある」と判断できるわけです。

実験体験講座ではこのような原理で、グルコースの濃度を「色」や「光」で調べる実験をしていただきます。

実際の診断(血糖値)や食品分析にも使われている方法です。

化学テーマ「酵素反応を色で視る『食品分析・医療診断技術』を体験!」、ぜひご参加下さい。

(夏期オープンキャンパスは7月16日(日)と8月6日(日)に開催します。)

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(画像はイメージです。)

35266369 - luminescence16174235 - rice plant

(時間に余裕があれば、玄米など、食品中のグルコースも分析します。)