月別アーカイブ: 2011年4月

オープンキャンパスでの学生のプレゼン(1)

 本日午後、甲南大学の春期オープンキャンパスが開催されました。雨にもかかわらずお越し下さった高校生・ご父母のみなさま、ありがとうございました。

 フロンティアサイエンス学部(FIRST)も、岡本およびポートアイランドの両キャンパスで説明会や個別相談などを行いましたが、本拠地であるポートアイランドキャンパスでは学部2年生が「在学生による学部紹介」をしてくれました。

 その中から、今回は、石川真実さんの話を文字に起こして紹介したいと思います。一部抜粋しましたが、それでも長くなりますので、2回にわけて紹介していきます。

「・・・・・この学部の入試の特徴として、受験科目が理科の科目の中から1つ選んで受験できることがあります。なので、入学してきた人の中には『 私、数学は苦手・・・、化学も駄目・・・でも生物は大好き! 』というような人がたくさんいます。でも、皆さんの中には、『 得意な科目だけで入学したら大学に入ってから授業についていけるの・・・? 』という不安がある人もいると思います。私も入学前は『 授業についていけるのかな 』と不安でした。でも、このフロンティアサイエンス学部で過ごしていると、そのような不安はいつの間にかなくなっていました。実は、そのポイントはマイラボにあります。期末試験前に『 分からない・・困った・・・ 』となった時に、その科目が得意な子が同じマイラボには何人かいるので、わからないところを教えてもらえます。私は数学がとても苦手だったので試験前に数学ができる友達に教えてもらい、試験に合格することができました。みんなで考えて分からない時は、同じマイラボにいる先輩に聞いたりしてみんなで理解を深めたりもしました。苦労して期末試験を乗り切った後は、マイラボで苦労したみんなと『 大変やったなぁ 』とお茶を飲みながら、ゆっくりくつろいだりもします。・・・・(次回に続く)」

opencampus1

話の中に出てくる「マイラボ」については こちら をご覧下さい。


一年間の進歩

 少し前まで1年生だった2期生たちですが、2年生になってより高度な実験に取り組んでいます。

 ある2期生が「自分たちは授業でわからなかったところを先輩にいろいろ教えてもらっていたが、2年生になって後輩に質問される立場になった。恥ずかしくない先輩にならないと。」と話していましたが、みんなそういう意識があるのか、実験での動きが昨年までとは違います。 例えば、1年生のときには一つひとつ次の操作を教わりながら実験していた学生たちにも、自分で次を考えながら手際よく実験を進めていく姿勢が見られます。

 1期生が2年生になったときもそうでしたが、春は、「学生たちの1年間の進歩」を感じる季節ですね。

 下の画像は2年生の実験の様子です。なお、1−2年生の実験は、3つのグループに分かれて3つのテーマ(【ナノバイオ実験】【ナノ実験】【バイオ実験】)に順番に取り組んでいきます。

【ナノバイオ実験】ペプチドの合成(ペプチドは医薬品にも使われる生体高分子です。画像はアミノ酸を連結させていく操作をしているところです。)
nanobio

【ナノ実験】有機化合物の合成(自分たちで合成した化合物を、反応混合物の中から抽出という操作で取り出しているところです。)
nano

【バイオ実験】遺伝子クローニング(大腸菌に導入するDNA分子を作製しているところです。)
bio1
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1年生の実験

 先々週から新年度の授業がはじまっています。2年生や3年生もフレッシュな気持ちで新しい学習に取り組んでいると思いますが、やはり、一番どきどきしているのは1年生でしょうか。

NBLB-bio

 上の画像は本日行われた1年生の実験科目「ナノバイオラボベーシックA」のバイオ実験の様子です。テーマは大腸菌の遺伝子組み換えなので、バイオテクノロジーに興味がある学生にとっては特にやりがいのある実験だと思います。(この機会に原理もしっかり学んでくださいね。)

 実験も2日目ということで、だいぶ打ち解けあった雰囲気で、順調に2人1組の実験をこなしている様子でした。この2週間で、もうみんな、マイラボで結構話をしたりしてすでに仲良くなっているようです。

NBLB-nanobio

 こちらはナノバイオ実験でデータ解析に取り組んでいる様子です。実験は、原理を理解したり、実験操作を習得することも大事ですが、実験結果をきちんと解析できるようになることも同じように大事ですので、みんながんばってね。この実験で身につけるExcelの表計算やグラフ作成は、これからいろいろなところで役に立ちますよ!

NBLB-nano

 ナノ実験では、カラムクロマトグラフィーという、混合物を分離精製する実験をしています。将来は医薬品などを合成するスキルを身につけたい!というような方には基本となる実験技術です。また、この実験を通じて、溶媒の性質や、物質間の相互作用など、生命化学の基礎知識を身につけることができます。奥深い実験です。


マイラボ誕生のはなし

 1年次から学生一人ひとりに専用デスクが用意される、自由学習スペース「マイラボ」。FIRSTのユニークな特徴の一つで、毎日、退出時間の20時頃まで熱心な学生たちの姿が見られます。(下の画像が「マイラボ」です。)

mylab3rd

 施設見学に来られる行政や企業の方々にも印象的なようで、「自分の学生時代にこういうのがあれば・・・」「もう一度大学に入り直したい・・・」という声をよくお聞きします。

 また、「マイラボはどこかの外国の大学を参考にしてつくったのですか?」という質問もよくいただきます。ひょっとしたらどこかに同じような施設をもつ大学があるのかもしれませんが、答えは「いいえ。」です。マイラボは、当時の若手教員陣がFIRSTの構想を練る中で、共通の「大学生のときの体験」と「教員としての経験」から生まれたアイデアなんです。

”大学には自分の教室や席がなかったので、自分の居場所や勉強場所を見つけるのに苦労した。” (大学生にも、自分のデスクがある方がいいのではないか?)

“学生が4年生になると研究室に配属されるが、研究室で学生に指導した内容は、3年生までの講義と比べて何倍もよく吸収してくれる。”(1年生のときから、研究室に配属されているかのように学生のそばにいて指導できれば、優秀な人材が育ってくれるのではないか?)

 このような、教員たちが抱いていた理想を実現すべく、教員研究室のとなりにマイラボが生まれたのです。

 最後に、マイラボという名前の由来ですが、”学生が研究室にいるかのように・・・” というところから「ラボ(研究室)」と名付けられています。

 このマイラボで、いろいろな発想や、同級生の絆、先輩・後輩の信頼関係など、たくさんの大切なものが生まれると期待しています。


入学試験成績優秀者に証書

 本日、入学試験を優秀な成績で合格、入学したとして、1年生の湊竜次君(奈良女子大学附属中等教育学校)に授業料免除者証が縄舟学部長から授与されました。学部長の激励に、礼儀正しく答えていたのが印象的でした。1年間の授業料が免除されますが、前期の成績が良くないと後期の免除が無くなってしまうかもしれないので、油断せずに頑張ってくださいね!

yushusha

授業料免除制度についてはこちら

http://kobe-konan.jp/admissions/exemption.html