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ノーベル賞研究に触れる

学生さんが日頃、実験や講義の予習、復習に利用する図書室の一角に新たなコーナーが設置されました。

図書室ノーベル

このコーナーを発案したのは、長濱先生。
図書室を利用する学生さんに最先端の研究を紹介し、早いうちから興味・関心をもってもらうためだそうです。確かに、ノーベル賞は誰もが知っていると思いますが、どんな研究なの?と言われても説明できないものもあったりします。また、その研究って今ってどうなってるの・・・?
写真のようにノーベル賞研究の概要が紹介され、関連図書や最近の特集などがその下の棚に所蔵され、興味があればすぐにその概要を把握することができるようになっています。
さすが長濱先生です。

そして長濱先生の今のイチオシは、ノーベル生理学・医学賞を受賞された山中先生のiPS細胞の研究特集です。長濱先生から一言いただきました。

山中伸弥 京都大学教授が開発したiPS細胞は、医学・生物界に革命を起こし、山中教授には2012年のノーベル生理学・医学賞の栄誉がもたらされました。

そこで、それを記念して、iPS細胞をはじめ、2000年以降のノーベル化学賞、生理学・医学賞、物理学賞の受賞対象研究からいくつかを選び、その研究内容が記載された図書資料をまとめ、簡単な解説文を加えた「ノーベル賞コーナー」をPI図書室内につくりました。この機会に、是非ともノーベル賞研究内容に触れ、そのおもしろさを堪能してください。

さあ、科学にときめけ、若人よ! そして君たちもノーベル賞をめざそう!

長濱0

3年生実験の紹介

3年生になると、1,2年生実験と異なり、専門的な研究が行われることは以前のブログでも何度か紹介しました。

今日は、現在バイオ系の研究室で研究を行っている井上くんの実験風景を撮影しました。
彼が今扱っているのは、”抗体”とよばれるタンパク質。我々の体を病気から守る免疫の主役のタンパク質であり、最近では「抗体医薬」など医療の世界でも応用が期待されています。

ただし、それを作ってくれるのはマウスとよばれるネズミちゃん。そのため、抗体を作ってくれるマウスの世話に奔走中。

研究の世界ではチームプレーが重要です。
彼も今はマウスとチームを組んで、世界と戦っているわけですね。

ねずみ1

ねずみ2


3年生実験を受講して

FIRSTでは、学部1,2年生のうちに専門実験(いわゆる学生実験)を一通り終え、3年生の学生実験では週3日、一人ひとり内容が異なる「研究テーマ」に取り組んでいます。

今日は、3年生の沖廣くんに3年生実験について聞いてみました。

レンコン

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フロンティアサイエンス学部の三年生実験は、ふつうの学生実験と少し変わっている。

それは学生一人ひとりが学生実験の指導する教員の研究室に仮配属という形で入ることだ。一、二年生実験では、学生実験室で10~15人に別れてナノ、バイオ、ナノバイオの決められた実験するのだが、三年生実験では各研究室にたった2、3人の友達しかおらず、他の学生に頼りながら実験をしていた学生にとっては何とも言えない不安を感じるところもある。フロンティアサイエンス学部で三年生実験は一、二年の専門実験と、四年生の卒業研究の間に取り組む実験と位置づけられ、前期、後期と二期受講し、二つの異なる研究室へ仮配属することとなる。こういったタイプの学生実験はおそらく他の大学にはないであろう。

この三年生実験での仮配属は、私たち学生にとって四年生の時に配属される研究室の空気や教授の教育方針を体感できるいい機会でもある。私自身も四年生で所属したいと思っている研究室に実際に仮配属になった。そこで三年生実験を行うことで、研究室に所属している先輩たちと話したり、この研究室がこれからどのような方針で進んでいくのか、ある程度感じ取ることができた。また、この仮配属で得た情報は決してその配属された学生だけのものにはならない。それは、フロンティアサイエンス学部には「マイラボ」があるからだ。このマイラボには学生それぞれの席があり、学生間でそういった情報の交換が行われるからである。そうすると、自分が所属した二つの研究室以外の研究室情報も自然と耳に入ってきて、四年生での研究室選びの視野も大幅に広がる。これは私たち学生にとって、とても有益なことであり、四年生で配属された研究室の教育方針が思っていたのと違うといった配属のミスマッチをある程度なくすことができることにもつながっている。

さらに、三年生実験は卒業研究前にするだけあって一、二年生実験と違う特徴をもつ。一、二年生実験では、テキストに沿って答えのある「実験」をやるが、三年生実験では一人ひとりに異なるテーマの「研究」が与えられる。三年生実験ではこのテーマ選びが、仮配属する研究室選びに関連する。研究テーマは、仮配属前に学部専用サイトで発表があり、研究室からテーマを、またテーマから希望する研究室を事前に調べることができる。こういうと、聞いたこともないような難しい単語が組合わさった専門的な研究テーマが書かれていると思われるかもしれないが、各テーマの下にはそのテーマに関係するキーワード(私たちが授業で習ったり、聞いたことがある専門用語)が並べてある。少しでもテーマやキーワードに興味を持てば、そのキーワードを少し調べさえすれば、ある程度のテーマの概要を知ることもでき、それをもとに仮配属する研究室を選ぶこともできる。

私自身前期、後期と研究をしてきて、次のことを考えるようになった。答えのない「研究」を三年生の時に体験しておくことで、将来自分一人で研究に取り組む時に必要となる、研究の計画や測定機器を使った実験、データの解析や失敗したときの見直しなど、理系学生特有の研究に関するPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を、卒業研究前に身に着けておくことができると思う。実際、私も一、二年実験ではそのようなことを考えたことがなかったが、三年生実験では、日々、未知の研究テーマに向き合って研究を進めている。相談相手はいるが、自分で実験を計画したり、データを解析することが不可欠でそうしなければ研究はすすまない。この三年生実験での私たちの成長は、配属された学生のモチベーションや能力と、その研究室の方針にもよるかもしれないが、少なくとも私は一、二年実験の頃と比べると研究に対する考え方が大きく変わり、何となく研究者として成長していっているような気持ちでいる。

この気持ちを大切に残りの三年生実験に真面目に取り組み、将来の目標に向かって成長していきたいと思う。

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学生起業家(3)

起業を体験した1期生のM君。彼の経験談を昨年からご紹介しています。今回で、最終回です。

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////起業して良い経験になったと思うこと
 
 起業して良い経験になったことは非常に沢山ありますが、特に良い経験になったのは、起業した後にそういうものがあると知って参加した、神戸の創業塾です。これは兵庫県からの補助で行われている起業セミナーで、私が参加したのは第13期にあたります。セミナーの内容としては、参加者からランダムに数人ずつ班を作り、実際に起業プランをたて、それを銀行や金融公庫役の中小企業診断士の方に評価、つまり融資を受けられるかどうかを判断して頂くという形式です。参加者の年齢は様々で、20代~70代ぐらいでした。13期は私が一番若かったようなのですが、大人に紛れて計画を建てる練習をすることで非常に良い経験になりました。班の成績は審査員評価1位タイ、総合2位という結果でしたが、順位こそ高いものの審査員の方々は中々厳しい評価で、実際に融資を受ける難しさを学びました。また、この班で一緒だった方々とは今も交流があり、SNSやメールを利用してたまに連絡をとりあっています。皆さん情熱に溢れていて、とてもエネルギッシュです。これは会社を建ててからも思うのですが、他人と正確に意思疎通を図るというのは非常に難しいことです。それに加えて、仕事が中々うまくいかないなんていうのもザラです。この難しい問題を乗り越える為にも、やはり情熱は大事だと思います。もちろん、情熱だけで事業がなんとかなったりはしませんので、きちんと系統立てて考えていかなければいけませんが、もし情熱がなければ、壁にぶち当たった時に乗り越えられないと思います。書いていて気付きましたが、この辺りは学校の実験と同じですね。実験でも中々うまくいかなかったりして気が滅入ることもありますが、仲間と励ましあったりしながらなんとか乗り越えます。
 甲南大学に入ってから、とても多くのことを学びました。そして、学んだことを生かして、さらに様々なことにチャレンジすることで、もっと世界が広がりました。知らない事を知ることは楽しいことです。私は、これからもチャレンジを繰り返し、夢の実現を目指しつつも「知る」ということを楽しんでいきたいと思います。 

(おわり)


おそるべし! 甲南大生協ポートアイランドキャンパス店

フロンティアサイエンス学部といえば何と言っても少人数制。少人数制をベースにしたポートアイランドキャンパスで、教育、研究、学生生活など、さまざまな面での手厚いサポートが受けられるのが特徴です。

 しかし、少人数制で専用キャンパスをもつがゆえの弱点が一つ。

 それは食堂(カフェテリア)と売店です。少人数制ということはお客さんの数が少ないわけですから、店舗の面積はどうしても小さくなります。必然的に、メニューや品揃えのバリエーションも限られてしまいます。

 でも、小さい店舗ならでは良さもあります。それは一人ひとりの声によく応えて下さること!

 学生がリクエストを出すと、可能な限り、応えてくれる! 例えば、フレンチフライポテトの揚げたてを食べたいといえば、オーダーに応じて揚げてくれますし、 ようかんを置いて欲しいといえば、ようかんが入荷されます。

ようかん

(「リクエストするのはいいけど、本当にみんな買うの?」と最初は思いましたが、結構売れてます。おいしいです。)
 
 リクエストはこんな感じで紙に書いて、専用の箱に入れればOK。

BlogPaint

 ていねいにコメントも返して下さいます。 結果はこの通り。

のむヨーグルト

 

ありがとう林さん! ありがとう店長!

店舗の壁にはこのようなリクエストがぎっしり。甲南大生協ポートアイランド店、おそるべしです。