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小中学校の先生が見学に来られました

8月29日(火)、神戸市内小中学校の先生方(24名)が、フロンティアサイエンス学部にお見えになりました。

『先端科学や先端技術にふれる見学会』という行事の一環でご来学され、講義と実験講座、さらに施設見学にご案内いたしました。

 

講義は長濱宏治准教授の「賢い新素材ハイドロゲル」。

 “ ハイドロゲルはゼリー・おむつ・コンタクトレンズなど様々なかたちで、私たちの生活に深く関わっている素材です。近年の研究により、従来のハイドロゲルよりも“賢い”ハイドロゲルがどんどんと生み出され、その応用は生活の範囲を超えて生命や宇宙などに拡がっています。本講義では、ハイドロゲルの科学をご理解いただくための基礎知識を説明しました。また、最先端の“賢い”ハイドロゲルについて研究例を含めて紹介しました。”

Lecture_hydrogel

長濱准教授の『賢いハイドロゲル』は、神戸市立中学校の副教材読本に載ったり、バンドー神戸青少年科学館(神戸市立青少年科学館)のコンテンツに取り上げられたりしているんですよ。

 

その後、実験講座3テーマをご体験いただきました。

「顕微鏡による口腔内細菌の検出」

” みなさんの口腔内にいる細菌をスライドガラス上に取り出し、特別な染色法によりグラム陽性菌を検出し、顕微鏡にて観察しました。”

Microscope

「銀鏡反応」

” グルコースの還元性を利用してアンモニア性硝酸銀溶液から銀を析出させました。試験管内でこの反応を行い、内側が銀めっきされた試験管を作製しました。”

Silver mirror reaction

「医療診断技術」

” 酵素反応やルミノール反応を利用して、着色や発光など、目視で確認できる方法で、グルコースの濃度を測定しました。”

Luminescence

 

大学の役割には研究・教育に加えて、地域貢献というものがあります。

今回の活動が、すぐに直接的な成果を生むことはないかも知れませんが、小中学校の先生方に科学に対する新鮮な気持ちを少しでも持っていただけたとしたら、きっと間接的に地元地域の教育にお役に立てているのではないか・・・

そんな気持ちでこのような活動に臨んでいます。


大学ならではの授業スタイル 〜集中講義〜

大学生の夏休み期間は、高校生と同じくらい、たっぷりあります(今年度の学年暦では8月2日〜9月20日)。

高校だと補習授業とか入試対策講座などがある高校もあると思いますが、大学でも夏休みにしかできない授業が数多く開講されます。

それは、集中講義。

他大学や企業から講師を招いて、レギュラー教員陣ではカバーしきれない分野を、3日間ぶっとおしで文字どおり集中的に学ぶスタイルの授業です。

現在、先週フロンティアサイエンス学部で開講されていたのは「科学とエネルギー・環境」。

愛媛大学大学院農学研究科(生物環境学専攻)から川嶋文人先生に来ていただきました。

川嶋先生のご専門は、バイオマス利活用,バイオマスエネルギー,超臨界流体など。

所属研究室は、ダイオキシン、PCB、POPs(難分解性・高蓄積性・長距離移動性・有害性物質)、VOC(揮発性有機化合物)、シックハウスなども研究しておられるということで、幅広く環境科学について学べることと思います。

 

Kawashima

(3日目は、再生可能エネルギーに関連する特許を調べて発表する、という課題に取り組んでいました。)

90分 × 5コマ × 3日間、というハードなスケジュールですが、夏休みは普段学べないことに触れて、視野を広げるチャンスですね。

旅行やアルバイトだけではない、大学生の夏休みの一面をご紹介しました。


科学の最前線に触れる 〜サイエンスライブチケット〜(2)

前回からのつづきです。)

 

龍谷大学理工学部物質化学科の富崎欣也先生らをお招きして開催した、講演会とポスター発表会。

 ポスター発表会後に、優秀講演賞、最優秀講演賞の発表と表彰式がありました。

 

最優秀講演賞 

無機光化学研究室(鶴岡研)藤本聖也さん

 

優秀講演賞

有機合成化学研究室(村嶋研)星川喬哉さん

分子細胞発生学(西方研)光田陽香さん

遺伝子薬学研究室(川上研)亀野美咲さん

バイオ計測化学研究室(臼井研)坂下峻吾さん

 

受賞した学生のコメント

藤本聖也さん

「まさか自分が最優秀講演賞をいただけるなんて思ってもいませんでした。ありがとうございました。講演会の方も、私の研究内容(無機化学)と意外に近い部分もあり、とても貴重な時間となりました。」

藤本  

 

光田陽香さん

「記念となるサイエンスライブチケットでの第1回目のポスター発表会で優秀講演賞を頂けて、とても光栄です。今回のポスター発表では、学部3年以来、久々にナノからバイオまで幅広くディスカッションを行えました。この経験を活かして、修論に向けてさらに頑張りたいと思います。」

光田 

 

おめでとうございます!

選に漏れた方も、非常に質の高い発表をされていました。

選考はかなり大変でした。

 

(フロンティアサイエンス学部 臼井健二)


動画で見るフロンティアサイエンス学部

前回の記事ではポートアイランドキャンパス(PIキャンパス)の周辺環境について書きましたが、「フロンティアサイエンス学部(FIRST)があるPIキャンパスの、中はどうなっているの?」

・・・と、キャンパス自体に関心がお有りの高校生・受験生のみなさん。

まずは手軽に「動画」がおすすめです。

甲南大学のサイト「動画で見る甲南大学」にも載っていますが、甲南学園広報部がYouTubeにもアップしているようです。

 

まずはロングバージョン。『バーチャルキャンパスツアー』編です。

 

つづいてショートバージョン。こちらは『学生の声』編です。

 

なお、2年前に作製した動画なので、登場学生の現在の学年は「当時+2」ですね。

私も久々に見ましたが、現3年生(当時1年生)の初々しいこと!

 

これらの動画を見て、「直接見てみたい!」(学生をじゃなくてキャンパスをですよ)、と思われた方はぜひご来学ください!

やはり直接ご覧いただくのが一番ですから。

秋期オープンキャンパス(10/1)もありますし、当日の都合が悪い方は、ポートアイランドキャンパス事務室に連絡していただければ、普段でも見学することができます。

手のあいている教員がいれば、マンツーマンで説明しながら館内をご案内します。

お気軽にお問い合わせください。

【お問い合わせ先はこちら

 


ポートアイランド(が)キャンパス

甲南大学ポートアイランドキャンパス(PIキャンパス)は、「ポートアイランド(にある)キャンパス」なのですが、「ポートアイランド(が)キャンパス」でもあるんです。

私たちは入学定員45名の小さな学部ですので、PIキャンパスも決して大きいとはいえません。建物一つのこじんまりとしたキャンパスです。(PIキャンパスにある学部はフロンティアサイエンス学部だけですので。)

しかし。

ポートアイランド=神戸医療産業都市は、さまざまな「学びのチャンス」にあふれています。私たちも学生たちが、そのチャンスを活かせるように、著名な先生のお話や施設訪問などを授業に組み込んだりしてお手伝いをしていますが、本人の積極性次第で可能性は無限大です。

例えば、アルバイト。

現在も、何名かのFIRSTの学生さんが理化学研究所で、研究補助のアルバイトをしています。彼らは、大学での研究にプラスして、学外でも経験を積んでいるわけですから、自身が目指す高度な専門性を、より深めたり、広げたりすることができますよね。

 

それから、シンポジウムなどのイベントも数多く開催されているので、最先端の情報に生で触れる機会がたくさんあるんです。

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PDFをダウンロード

つい先日も、上のようなシンポジウムの案内をいただきました。

1−2年生だとまだ難しいと感じるかも知れませんが、事前に少し教員に質問して予備知識を仕入れておけば、十分理解できると思います。

普段からこのような情報に触れておけば、就職活動の書類や面接でも、理系人材としての基盤が感じられるようになると思いますよ。

と、最後はうちの学生へのメッセージになってしまいましたね 。。。

 

高校生・受験生のみなさん、フロンティアサイエンス学部に入って、ポートアイランドの研究と学びの輪に参加してみませんか。