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夏休み高大連携企画(岡山県立総社高校)

8月4日(木)は、岡山県立総社高校の生徒さんがポートアイランドキャンパスにやってきて実験講義を受講されました。理系の2年生を中心に1年生、3年生の希望者も参加し、「遺伝子から犯人を特定する技術とそのしくみ
」という遺伝子鑑定の実験を行いました。

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遺伝子を取り扱う実験では、1mLの1000分の1である1μLという極微量を計り取らねばなりません。日頃使い慣れないマイクロピペットをTAの指導の下、練習して、いざ実践。

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 電気泳動で増幅したDNAを・・・・。あいにく今回は増幅の結果が見えなかったようですが、高校では体験できない楽しい実験だったそうです。日頃高校ではできない実験をすることで、自分の将来像が見えてくることもたくさんあります。今回の実験体験から、遺伝子研究のパイオニアが生まれるといいですね。

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かしこい新素材 − スマートマテリアル

この夏に発売される携帯電話はスマートフォンが主流だそうですね。おかげで、スマートマテリアルと聞いて「スリム体型の新素材?」と勘違い人も減るかもしれません。

そうです、この場合のスマートというのは「かしこい」とか「機知に富んだ」とかを意味します。でも、「かしこい新素材」「機知に富んだ新素材」って、何でしょう?

それは「あたかも知能を持っているかのように、周辺環境に応じて機能を発揮する」新素材のことです。インテリジェントマテリアルとも呼ばれます。

未知のことを明らかにしたり、未知のものを創り出すことにチャレンジするFIRSTの3年生実験。
中堀君の前期の研究テーマは、周りに「環境汚染物質」があると形を変える「高分子素材」の開発です。

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(先日のオープンキャンパスでこの内容をポスター発表してくれました。真ん中が中堀君。)

“企業秘密”的な部分が多く、詳細はここでは明らかにできませんが、この高分子素材は、ある環境汚染物質を識別して(かしこいでしょ?)、その汚染物質の存在を、自らの形を変えることによって私たちに知らせてくれるのです。

この新素材開発がうまくいけば、例えば、棒状のプラスチックのようなものを、水の中に“ぴちょ”と浸けて、形が変わるかどうかを見てやれば、河や湖の水や、野菜や果汁の中に、汚染物質があるかどうかがわかる、というわけですね。


夏期オープンキャンパス、ご来校ありがとうございました(3)

前回前々回にひきつづき、夏期オープンキャンパスの模様をご紹介致します。
最終回の今回は、学生のプレゼンテーション「在校生による学部紹介」です。

10)在校生による学部紹介

春のオープンキャンパスでもご紹介した、在校生による学部紹介です。
FIRSTを志望した動機や、入学後の大学生活、キャンパスの気に入っているところ、などを説明してくれました。ここでは、話の内容の一部を、文字に起こして紹介したいと思います。

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(2年生の高嶺竜太朗君)
『 僕は高校生の時から漠然と医療に興味があり、医学部や薬学部ではないですが、医療分野についても学べるこの学部を受験しました。入学後は、ここの学びの中心であるナノバイオに関して、化学的、生物学的、物理学的な基礎知識を勉強してきました。講義の中でDDS(ドラッグ・デリバリーシステム)の存在を知り、将来は、DDSに関する仕事がしたいと強く思うようになりました。このDDSというのは、病巣への薬を運ぶ仕組みを作る研究分野であり、これにより薬の効果を増加させたり、副作用を抑えたりすることができます。僕は将来、こういった創薬に関わる仕事に就きたいと思い、有機合成などが学べるケミカル系と薬理学などが学べるバイオ系のカリキュラムを中心に履修しています。ここでは、僕のような医療分野をしたいという学生も、ナノテクノロジーを学びたいという学生も、DNAについて学びたいという学生も同じように学べる自由なカリキュラムがあります。今のみなさんはやりたいことがわからなかったり、また、たくさんあったりするかもしれませんが、FIRSTには・・・ 』

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(1年生の須賀ゆかりさん)

『 外から地球に見えていたこのオブジェ、じつは中は図書室なんです。まだ新設されて3年目なので本の数はそれほど多くありませんが(ブログ編集者注:現在4000冊で、2年後には8000冊になる予定)、この学部の学びに関するたくさんの専門書が並んでいます。私たちもレポートを作成するときは、参考資料を探したりするためよく訪れます。天井はドーム型で、エアコンの吹き出し口が床にあるというちょっと変わった構造です。図書館内は大変居心地がよく・・・ 』
なお、春のオープンキャンパスでの学生プレゼンの内容も、このブログで紹介しています。 
ぜひそちらもご覧下さい。
(春のオープンキャンパスでの学生のプレゼン(1)(2)(3)) 
 

夏期オープンキャンパス、ご来校ありがとうございました(2)

8月6日、7日に開催したフロンティアサイエンス学部(FIRST)の夏期オープンキャンパスの模様を、前回に引き続き、画像を中心にご紹介いたします。 

6)キャンパスツアー

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(ナノの世界を探求するには欠かせない電子顕微鏡をご覧いただきました。2年生になると、実験の授業で学生自身が測定を行います。)
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(2Fのウッドデッキから全長約23mの巨大DNAモデルを見上げていただきました。)

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(一人ひとりの専用デスクがある学生スペース・マイラボ。教員らで厳選したチェアの座り心地も確かめていただきました。「うわ、寝てしまいそう(参加者の声)。」 いえいえ、いいチェアがあるのは長時間の学究のためですよ。)

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(こちらは研究室の専門実験室。大学院生を中心に使用していますが、学部3年生以上になると、テーマ毎にわかれて、この専門実験室で実験を行います。ちなみに画像の実験室は化学系の研究室です。)

7)実験体験講座−化学編

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(化学発光を使ったバイオセンシングについて講義中。このあと、バイオセンシングによる玄米の鮮度鑑定と血痕鑑定を行いました。)

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(化学発光に必要な試薬を秤量していただき、この後、実験室を真っ暗にして発光を観察していただきました。「ハリーポッターの世界や!」という声も上がりましたが、大学では生命現象のメカニズムを解明したり、診断技術を開発したりするのに使っています。)

8)入試対策講座

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(入試制度の説明のあと、過去問を解いていただき、傾向と対策について解説をいたしました。入試対策講座は秋のオープンキャンパスでも実施することを検討していますので、FIRSTの受験をお考えの方は、ぜひご参加下さい。)

 

 9)余談

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(事前の発表資料や実験器具の準備、当日の案内、説明、プレゼンなど、たくさんの場面で活躍してくれたFIRSTの学生たちに、FIRST学部長から差し入れがありました。)

次回に続きます。


夏期オープンキャンパス、ご来校ありがとうございました(1)

昨日と本日の2日間、オープンキャンパスを開催致しました。
暑い中、多くの方々にご来場いただき、ありがとうございました。 
その模様を3回にわけて、画像を中心にご報告いたします。 

1)学部説明会

OC2011S_学部説明2
 (ナノやバイオの先進テクノロジーに取り組むことによって、化学/生物の基礎から、実験技術、思考力、プレゼンスキルまで、社会で求められる総合的な力が身につきます。)

OC2011S_学部説明3
(FIRSTの特徴のひとつは、入学定員35名という少人数体制!)
2)実験体験講座−生物編

OC2011S_生物実験2
(実験体験講座では、少人数体制の実験授業の雰囲気も感じていただきました。)
 
OC2011S_生物実験
(自分の口腔粘膜の細胞を染色して観察!)

3) 3年生による研究発表

OC2011S_研究発表
OC2011S_研究発表2

(3年生が、前期に行った研究について紹介しました。各学生がテーマを選択し、バイオ、細胞、新素材、創薬、環境など、さまざまな分野の最先端に取り組んでいます。)

4)遺伝子暗号の謎を解け 

OC2011S_遺伝子暗号
OC2011S_遺伝子暗号2
(ポートアイランドキャンパスのシンボル、巨大DNAモデルを使って、遺伝子翻訳の基礎を軽く勉強。さらに、このDNAモデルに隠された遺伝情報を解き明かしていただきました。)

 
5) カフェテリアからの眺め

OC2011S_眺望
(2日間とも好天に恵まれたため、7階のカフェテリアからは明石海峡大橋や淡路島などの眺めをご覧いただくことができました。)

 
次回につづきます。