主会場の特徴
甲南大学フロンティアサイエンス学部の立地する甲南大学ポートアイランドキャンパスは、神戸市が推進する医療産業都市の研究クラスターに位置しており、近隣には200社を超える医療・健康に関連する企業、公的研究機関が立地しています。フロンティアサイエンス学部では、クラスター内の企業との産学連携研究、また、それを活用した独自の教育活動を行っています。本プログラムでは、課題研究における指導法を実践的に学んでいただくのと同時に、その地域連携の枠組みを活用して、企業における研究の見つけ方、進め方の現状についても知っていただくことを予定しています。
プログラムの特徴
@研究を知る
プログラムでは生物系、化学系のテーマをそれぞれ用意しています。参加者は申込み時点で生物、化学のいずれかのテーマを選択いただき、4日のプログラムを通じてそのテーマに関する研究を3名1組のグループで行ってもらいます。
生物系テーマでは遺伝子解析に関する研究を、化学系テーマでは色素の合成とその機能に関する研究を予定しています。
研究の細かな方向性や実験計画等に関しては、こちらから事前に送付する資料に情報(使用することができる原料化合物、調べることができる機能、遺伝子鑑定に用いるプライマーや酵素に関する情報など)を記載しますので、それをもとに、例えば、遺伝子解析の実験であれば、どのような遺伝子を解析するか、どのように解析・評価するか、各グループでお考えいただき、計画いただくことを予定しています。プログラム実施日までのグループ毎の議論が円滑に進むよう、参加者には、フロンティアサイエンス学部が開設するインターネット掲示板のアクセス法を説明し、そこでテーマに関する話し合いを進めていくことを考えています。必要に応じてプログラム実施に関わる大学教員からアドバイス等も行う予定です。
事前にこちらから送付する資料には種々の情報が入れ込んでありますので、こちらが用意する化合物や酵素等をもとに、組み合わせを考えれば、取り組める課題は無限にあり、グループ毎にテーマの設定に特徴を入れていくことは可能です。
化学、生物の研究テーマ毎に3名の大学教員がサポートし、また、各グループには1名ずつのTAが配置され、実験の指導、補助を行います。また、研究計画に応じて必要な装置や器具が使えるよう柔軟に対応できる予定です。
A 企業を知る
課題研究を進めていくことは、将来的には企業において研究者を志望する学生にとって大きな力となるはずです。しかし、教える立場の教員がその現状を知らねば、正しい方向性で生徒に研究指導することが難しいと思われます。
そこで、企業における研究の見つけ方、進め方について、企業の方にご講演いただくことを予定しています。講演では、企業における研究シーズの探索や商品開発の現状、また、そこに携わる人材に必要とされる能力について各企業の実情を交えてお話いただく予定です。
「企業における研究シーズの探索(仮題)」 | 株式会社カネカテクノリサーチ 川端裕輔 様 |
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「企業における商品開発(仮題)」 | ダイソー株式会社 鈴木 利雄 様 |
「企業が必要とする人材像(仮題)」 | 株式会社日本触媒 住田 康隆 様 |
B 施設見学
実際の企業の現場でどのように研究が行われているのか、研究現場を直接見ることも重要と考えられます。今回は、外資系製薬企業である日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 神戸医薬研究所を見学させていただく予定としています。
ベーリンガーインゲルハイム株式会社
http://www.boehringer-ingelheim.jp/
神戸医薬研究所
http://www.boehringer-ingelheim.jp/research_development/centres-technologies/kpri_j.html