科目名 | 有機化学と分光法 |
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配当年次 | 1年次(C期) |
単位数・科目 | 2・選択 |
曜日・時限 | 火曜1限、木曜2限 |
担当教員 | 藤井 敏司 |
講義方法 | 講義 |
概要 | 有機化合物・生体分子の構造や電子状態に関する情報は生命科学の研究を進めるうえで、必要不可欠な情報である。原子・分子レベルでの構造・電子状態の情報を得る手段には大別して回折法と分光法があるが、本講義では分光法に焦点を合わせて、紫外・可視吸収、赤外吸収、ラマン、円二色性、質量分析、核磁気共鳴、電子スピン共鳴などの各分光法の基本原理と、有機化合物・生体分子の実際のスペクトルからどのような情報が得られるか、について解説する。 |
講義の目的と学生の理解・達成目標 | 目的:有機化合物・生体分子の構造を調べるための手法について、基本原理を理解し、スペクトルから構造情報を引き出すための基礎を身につける。 ・分光法の理論的基礎を習得する ・実際のスペクトルから有機化合物の構造情報を得られるようにする |
関連学問 |
生物 化学 物理 |
関連分野 |
生命 環境 医療 創薬 新素材 ファインケミカル 分析 エレクトロニクス 食品 マネジメント |
成績評価 | 試験(60%)、レポート(40%) |
講義構成 |
1.分光法とは 2.分子のエネルギーと分光法1 エネルギーとは、エネルギー保存則 3.分子のエネルギーと分光法2 原子軌道・分子軌道とエネルギー 4.紫外・可視分光法1 物質と光の相互作用 Beer-Lambertの法則 5.紫外・可視分光法2 分子構造と吸収帯 6.赤外分光法1 分子振動と赤外吸収 7.赤外分光法2 特性基吸収帯と分子構造 8.磁気共鳴法1 核磁気共鳴法の基本原理、反磁性シフトと化学シフト 9.磁気共鳴法2 スピンースピンカップリング 10.磁気共鳴法3 13Cの核磁気共鳴 11.磁気共鳴法4 2次元NMR 12.ラマン分光法 ラマン散乱 共鳴ラマン 13.質量分析法 基本原理、フラグメンテーションと分子構造 14.円偏光二色性分光法 基本原理、光学異性体と円偏光 15.スペクトル解析総合 |
教科書 | 「基礎から学ぶ有機化合物のスペクトル解析」小川桂一郎、榊原和久、村田滋著 東京化学同人 |
参考書・資料 | 「有機化学のためのスペクトル解析法」M.Hesseら著(馬場章夫ほか訳)、化学同人 「有機化合物のスペクトル解析入門 UV,IR,NMR,MS」L.M.ハーウッドら著(岡田惠次ほか訳)、化学同人 「有機化合物のスペクトルによる同定法―MS,IR,NMRの併用 第7版」Silversteinら著、東京化学同人 |
備考 | バイオ指向の人も実験で必ず何か分光法を使いますので、2年次以降もカリキュラムに余裕があれば、履修してみてください。また、この講義では時間の関係上あまり詳しく取り扱えませんが、原子、分子の電子状態について興味がある人は「量子物理化学」で理解を深めましょう。どんな分野に進んでもきっと役に立つはずです。 |